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ウェブと法(著作権法) のアーカイブ

著作物の流通に関わるネット著作権法

著作権法の流れで、今回は、著作物の流通にかかわるネット著作権法と銘打って、論点列挙をしたいと思います。個別具体的に解説や私見などは、機会があれば書きたいと思います。

その前に、著作権法の趣旨と著作物の定義をおさらい。

著作権法の趣旨

「著作物等の保護と利用を図ることにより、文化の発展に寄与する。」

ポイントは、「保護」、「利用」、「文化の発展」ということになります。著作権事例を考えるときに、何度も立ち戻る大原則なのでここで記載しました。

著作物の定義

「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」

著作物の流通にかかわる主な論点

1.公衆送信

「送信可能化」の問題。自動公衆送信しえない状態にあるものを自動公衆送信しうるようにする行為。

簡単にいえば、オンラインのサーバに記録情報をアップロードしたり、記録情報の入ったサーバをオンラインにしたりする行為のことを言います。不特定多数の人に情報をばらまいているように見えるが、実際はアクセスしてきた1人1人に送信しているのだというような抗弁があったりする複雑な問題ではあります。

2.プロバイダーの責任

3.プロバイダー責任制限法

4.著作者人格権

5.受信行為

RAM、キャッシュ、検索エンジン、バックアップなどの話です。一時的な複製を認めるかどうか。一時的な複製であろうとも、とりあえず複製権侵害を構成しますので。機械の性質上、仕様上、いたしかたないことが多いですが、議論にはなっていました。たしか、2010年1月になんらかの結論が出ていたような気がします。

6.受信して行う録音・録画

私も好きですが、YouTubeもこのあたりの問題になってくるでしょう。NarTubeというものもあるのですね。。。昔、中国語を勉強していましたのでわかりますが、ネーミングがそのまますぎて面白かったのを記憶しています。

7.リンク

リンクが著作権侵害かというのはよくある話と言えば、よくある話。リンクの貼り方によっては、著作権侵害を構成する可能性がなくはないのですが、基本的には問題ありません。結論は、けっこう浸透しているようですので、どのような場合に著作権侵害を構成する可能性があるかというと、「人の情報を自らが配信していると誤解させるとき(=公衆送信権侵害)」、「一部だけ表示されるような誤解を与えかねないリンク」、「リンクではなく、情報そのものを取り込んでいる場合」、「情報源の氏名などを公表しないとう著作者人格権を傷つけるリンク」などが考えられます。

実際のところ、「情報源の氏名などを公表しないとう著作者人格権を傷つけるリンク」はなかなか難しいと思います。やってみればわかると思いますが、非常に不自然なリンクが出来上がるでしょう…ネット慣習に合わない話です。

8.著作権侵害の主体の問題

[クラブキャッツアイ事件]のカラオケ法理、[ファイルローグ事件]のP2P方式によるファイル交換、[録画ネット事件][ロクラクⅡ事件][まねきTV事件]の放送番組の視聴・録画サービスなどなど、判例が多数あります。

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このようにネット著作権に関わる論点は多く、また技術的な込み入った話もあります。

ネット著作権の問題を考える際には、上記した法の趣旨に翻って考えることが必須となります。

これは著作権法違反ではないかと考えられる内容であっても検索エンジンのように社会的の必要性や認知、許容性などを総合的に考えた上で、著作権侵害ではないということにしようというとりあえずの答えが出る場合もあります。何度も申し上げておりますが、この法律は制定自体は古いですが、日々の変化や守備範囲の広さ等から完全ではありません。実務家の議論がまだまだ必要な法律でもあります。

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著作物の利用方法

インターネット・ビジネスを行う上で、「著作権法」が関わってくる事例があるということはご存じの方も多いと思います。

しかし、この「著作権法」は、歴史も古く、守備範囲も大変広いため、インターネット・ビジネスに特化した法律というわけでもありません。そのため、インターネット・ビジネスに関連する法律であるにもかかわらず、この法律の利用法(利用法というと語弊があるかもしれませんが、本エントリの主題である「著作物の利用実務」)がわからないという方も多いのが実状です。かくいう私も、大学時代にゼミで専攻しておりましたが、「???」な部分も多かった印象があります。

そこで、ご相談や話題に上がりやすい話題である「著作物の利用方法」について簡単に説明します。

4つの著作権処理

1.我が国で保護される著作物かどうか

2.等がい著作物が未だ著作物の保護期間内にあるか

3.著作権法30条から47条の2までの著作権のセk減規定のいずれかにあたるかどうか

4.著作権者を調べ利用の許諾を得ること

『著作権法詳説 判例で読む16章』

弁護士 三山裕三著 東京大学教授 中山信弘 序文

を参考にしていただくと非常にわかりやすく記載されています。

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閑話休題~ウェブサイトが模倣された!~

インターネット上の誹謗中傷とともにご相談件数が多いインターネットと法が絡む問題に「著作権法」があります。

大学時代に著作権法を専攻していたのですが、その際には、書物などの著作物よりもインターネットに関わる著作権、いわゆる「デジタル著作権」の問題を数多く取り扱ったことを覚えています。

なぜ、これほど、インターネットと著作権が密接にかかわりあっているのでしょうか。

この種の話は、私が御説明差し上げなくても、既に多くの方が語っているところなので簡単にさせてもらいますが、「コピペ」という言葉が表すように「Ctrl+C」+「Ctrl+V」で簡単にコピーと貼り付けができ、複製と翻案が簡単にできるためです。

時間と費用をかけたにもかかわらず、簡単に模倣されてしまう…

そんなことなら、誰かの作ったものをコピーしてしまえばいいじゃないか。

独自に創作する意欲がなくなる。(失望と怒りがふつふつと)

私の生きているウェブ業界というのは、先人たちの模倣の歴史(ビジネスモデル、ウェブサイト、営業資料を含む広い意味で)の上に成り立っているともいえます。そういう性質のもので、模倣されることを名誉と思うくらいの心持は欲しいところですが、当事者とすれば、深い失望と怒りに苛まれることでしょう。パクリ、パクラレの世界なのは確かです。

それでは、今回のエントリの主題である「ウェブサイトが模倣された場合」のポイントを簡単に解説します。

①依拠性

②同一性

本件は、この2つのポイントに集約されるでしょう。

①「依拠性」とは、著作物を作成するに当たり、既存の著作物を利用すること。

→「利用」とは、既存の著作物の内容及び存在を知っていたかどうか。(最判昭和53年9月7日ワン・レイニー・ナイト・イン・トーキョー事件。懐かしい!!有名な最高裁判例です。)

②「同一性」とは、全く同じものである必要はなく、両者を比較して実質的に同一性といえるかどうか。

→同一性を判断する箇所・部分について(箇所の特定。)

→同一性を判断する部分は全体か、一部分か。(箇所の範囲)

→(私見)ウェブサイトにも型というものがありますので、創作性が認められる箇所の特定で十分ではないでしょうか。全てを完全に模倣するということは考えられません。模倣も部分的に行われることが多いと思います。

以上より、上記の2つのポイントを案件ベースで当てはめ処理をして考えていくことになるでしょう。上記2つの要件を満たした場合には、法に基づいて差し止め請求(削除請求)をすることになります。

これでは、ここまで読まれてきた方は、「結論あやふや」というところで、気持ちの悪い思いをされてしまいます。

最近のことだと思いますが、様々なウェブサイトを見ていると、ウェブサイトの模倣に対する自助努力が見られますのでご紹介いたします。

ウェブサイトのインフォメーションに下記の一文が入っている場合があります。

模倣サイトにご注意 当社HPの文言をそのままコピー&ペーストしたHPが立ち上がっております。当社との関係は一切ございません。」

これらの方法も自助努力の域を達しませんが…

模倣サイトよりも先にサイトを作ったということがわかるように、サイト制作日などをインフォメーションに記載して、暗示していきましょう。

サイト制作は、トライ&エラー、PDCAサイクルの連続だと思いますので、効果検証をしていきます。

ほとんど同じようなサイトを模倣して作ってしまうような制作会社は、存在意義を失って、滅びていくと思われます。

依頼するほうとしても嫌じゃないですか。競合他社のサイトがどんなに優れているとしても、参考ではなくて複製だなんて。お客様にそのような内容を指摘されたときには悲しい思いをするのは依頼者ご本人だと思います。

誹謗中傷とともにインターネット上の権利侵害問題である複製権侵害の話でした。

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